大王蜂



蜂の巣の脳味噌

女王蜂が一匹

働きの悪い働き蜂が馬鹿騒ぎ



骨ばった男の手は

力一杯握り締めて

あたしの甘い脳味噌を舐めた



何も考えられなくなった

其の男の事以外



朝も昼も夜も無く続く阿鼻叫喚の闇で

残ったのは男の指の感触と

直接あたしの甘さを舐めた舌のざらつき