反転



溺れそうになった時の苦しさと

切な過ぎる恋はどうにも似ている

手を差し伸べたらもがいたんだ



「ドチラガ?」



沈み往く課程に於いて

呼吸を徐々に奪われる危険を

日々繰り返すのは

何時か浮上する日を

夢見るからこそ哉



不意にしてしまいたい選択枝

優柔不断と狡さで選べない



同じ種から生まれた人間を

忌めという酷をかけるなら

愛という根元を切と語って見せろよ



納得したらば迷い無く逝ける

たとえ独りでも

怖い物と愛しい物が混在するのだ

当たり前の事じゃないか