尊い絆



出会った瞬間に背中が疼いた

左半分しかない破れた翼が呻いた



「嗚呼此の子も欠けている」



解らないように心の鉄扉に

鎖と鍵を掛けたのに

関わらなくても謂い第三者が

強引な炎で焼き尽くした



制御不能の魔法使いは

私達の命を削ろうと

必死になったけれど

自ずから扉を開けてしまったんだ

一番怖がっていた第三者の低級魔法使い



此の絆を消せる者など居ないだろう

出会わせてしまったんだから

右の翼しか持たぬ此の子に



「媒体」

有難う御座いました