絶頂



「死んでもいい」

負の力で何度も呟いた

行為にも及んだ

其れでもまだ生きている

正しき道だと人は言う



一度だけ幸せ過ぎて呟いた

「死んでもいい」

あの気持ちを

もう一度味わうためだけに

生きていけるのだろうか



弱さと甘えに逃げて

守られている事に寝そべって

血塗れにしてしまった愛する人



「死んでもいい」

二人同時に思えた時

僕は心の底から死にたかった

君が例え話で軽く口にしたあの言葉は

僕の一番の望みだったんだよ



次にまたあの言葉を呟く僕が

どんなであろうとも

君はもう二度と使わないで



心の奥深く

忘れてしまう引き出しに閉じ込めて

僕がその鍵を飲み込むよ



さようなら

愛おしき日々

僕の愛した君

君の愛した僕