鎖の絆



間違いのない事

其れは「愛し合っている」という事

幸せと愛は違うらしいみたいだけれど


どちらがどちらの愛を

わかりづらい形に変えてしまったのでしょう

今は昔



花瓶に花を生けるように

あたしに貴方を入れて

滔々と溢れる水は

止めど無く貴方を包んだ

あたしが染まり花が咲いて

いつか実を作る事を告げると

あたしではなく貴方の中に

華やかな実が出来る事を告げると

貴方は奴隷の誇らしさで笑った



見えないのは少し大人になって

少し汚れちゃったから

固く繋いだ掌から

生温い血が滴ってゆくよ