片羽の鳥


足掻いた鳥の往く末を

「見てみたいんだ。」と他人が言ふ

ならば見せてやらふじゃないか!

醜い鳴き声で精一杯鳴き乍ら

穢れた魂で精一杯鳴き乍ら



さぁ 見ておいでよ



君の望んだ楽園が僕の中に在るのなら

きっと其れはまやかしで在らふ

けれども恐ろしく美しいで在らふ



片羽の鳥がまだ空を睨むで居るよ

君も睨まれ続けるのさ

生きれば生きただけ